.NETは、データ指向でもオブジェクト指向でもシステムを構築しやすいテクノロジーだと思う。反面、構築前にどちらの方式を採用するか決定する必要がある。規模や複雑度にもよるが、筆者は一般的な受発注や在庫管理程度の業務システムであれば、データ指向つまりデータセットを使って構築し、非常に複雑な制御系システムや生産管理システムならオブジェクト指向で構築すべきだと考える。
データ指向とは、データモデルをシステム内のデータのやり取りに使うシステムの方式である。データモデルとは、データベースのテーブルと同様の構造を持ったデータである。マイクロソフトの基盤技術であるレコードセットや、今のデータセットをイメージしていただければよい。
オブジェクト指向は、ドメインモデルをシステム内のデータのやり取りに使うシステム方式である。ドメインモデルとは、現実世界に登場するモノ、コトを分析して作る概念の構造である。現実世界でそのモノが動作しコトが起こることモデル化して、それをソフトウェアの世界で実行し、システムを動作させる方式である。このモデルを元に作ったクラスをエンティティクラスとよぶ。(マイクロソフトはカスタムクラスとよぶ。)
データ指向もオブジェクト指向も一長一短であるが、最初に述べたように.NETはどちらかの選択が可能である。システムの規模や複雑さ、将来の拡張・仕様変更の見通しなどを考慮して決定すべきだと考える。.NETであれば、データセットやデータセットと親和性の高いコントロールが用意されており、開発ツールのサポートもよくできている。したがって、一般的な業務システムのシンプルなものであればデータ指向のほうが適していると考える。
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