上流工程の成果物

システム開発において、上流工程と下流工程のそれぞれの成果物に何が含まれるのか、渡辺幸三氏の「業務システムのための上流工程入門―要件定義から分析・設計まで」を読んで切り分けがはっきりした。この本では、上流工程を業務フローの作成、データモデリング、機能モデリングおよび業務モデリングの4つと定義し、後半3つのモデリングを三要素分析法と呼ぶ。

4つの作業の成果物もはっきりしている。まず、業務フローは渡辺氏が考案したイベント駆動なDFD風の業務プロセス図を描く。モデリングの1つ目のデータモデリングでは渡辺氏が考案した直観的なデータモデルを描く。次の機能モデルでは画面定義と画面遷移を定義する。最後に業務モデリングでは、業務プロセスのロジックを記述する。三要素分析法のすばらしい点は、3つのモデリングが独立した成果物ではなく、お互いに関連しあって設計できるところだと思う。関連し合っているため整合性のないデータや機能、ロジックがあれば、足りない部分や余分な部分が発見できるので分かりやすいのである。なお、渡辺氏が作成した設計ツール「XEAD」を使うと、これらの整合性をツールで確認できドキュメントも出力できるので便利である。

筆者は基本設計書(外部設計書)に書くべき内容は、この上流工程の作業で得られる内容でほぼよいと考える。詳細設計書(内部設計書)は下記のフローにあるように、基本設計書の成果物をブレークダウンしたドキュメントとそれを実装したものと考える。



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